POV-football blog ‐サッカーのミカタ-

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サッカー・フットボール・蹴球と呼び方はそれぞれあれど、その見方を中心に、戦術・技術・組織論を展開していきます。

リオ五輪U23|サッカーオリンピック代表の総括|

さてさて。

グループリーグ最終戦に勝利したものの、コロンビアがナイジェリアに勝利したため、グループリーグ敗退となってしまった我らが日本代表。

スウェーデン戦については、とくに戦評は書かないつもりなので、オリンピック代表についての総括をやっておこうと思う。

ちなみにスウェーデン戦の戦評を書かないのは、実質的に消化試合だったからで、それは相手のやる気のなさにも繋がっていた。

マスメディアは、「日本が最終戦に勝利したうえで、コロンビアが△か×であれば、予選突破できる」という報道をしていて、可能性だけを計算すればその通りなのだが、前回のエントリーでも書いたように、

ちなみにナイジェリアは、次の試合で何点取られようが1位通過が確定しているため、サブメンバーを全員出場させ、極力体力をセーブし、徹底的に怪我を避け る戦い方をとるだろうから、コロンビアの勝利する確率は、通常よりもかなり高いだろう。つまり日本の予選突破の確率はかぎりなく低いということだ。

というわけなので、日本がどうしたところで、ナイジェリアとコロンビアが予選突破するのは極めて常識的な既定路線だったのである。

 

 

では以下にざっくりとした総括を。

絶対に負けられない戦いはある

テレ朝がサッカー中継をやると毎試合「負けられない戦い」と煽ってくる。詳しくない人からすれば、「いつもギリギリの勝負をされているんですね。ご苦労様です」という感じなのかもしれないが、絶対に負けられない戦いは3割くらいのものだろう。

そんな数少ない「絶対に負けられない戦い」が、初戦のナイジェリア戦だったわけだ。

準備してもしすぎることはない、というくらいに準備をすべきだったはずだが、この記事にもあるように、現地で守備の戦術的な練習は一度も行われなかったとのこと。

現代サッカーにおいて、守備戦術の意思統一は最重要事項であるはずなのに、なんとも不可解である。

というわけで、お決まりの「個の力不足」とか「デュエルで負けている」とか「インテンシティの不足」とか「アフリカ的な身体能力」とかそういうことを敗戦の弁とする前に、「準備不足」だったということを認めなくてはいけない。落ち度は自分たちにあったわけだ。

つまり舐めていたということだ。

絶対に負けられない戦いの前には、絶対にはずせない準備をすべし!

 

オーバーエイジ(OA)選手について

OAの3選手(興梠・藤春・塩谷)について評価をするなら「それなりに予想の範囲内の出来」ということになるだろうか。

3名とも、A代表に選出されたことはあるが、定着できていない選手であり、海外でのプレー経験はなく国内組としてやってきた選手である。

そういう意味では、U23カテゴリーの選手と比較して、特別な存在感があるわけでもないので、彼ら3名が気負う必要はなかったのだが、年齢がそれなりに上なので、意識することはあったのだろう。

空回りしていたように思う。

率直に言って、OAについては、基本的に招集する必要がないのではないだろうか。

というのも所属クラブと代表で戦術に違いがあるのが普通なので、フィットするのに時間がかかってしまうし、もともとあったチームのやり方が機能しなくなる可能性が高いからだ。

準備期間が短いのであれば、

OAは必要なし!

まあ、でも、協会が使えと言ってきたらしょうがないだろうけれど。  

東京五輪に向けて

4年後の東京オリンピックは今のU19以下のカテゴリーの選手が対象になる。じつはこの世代はわりと海外遠征をさせるなどして、国としての強化を図っている最中である。それなり優秀な選手もいるので、そんなに心配はしていない。心配するとしたら監督の人選だろうか。

U-16日本代表を率いる森山佳郎監督などは適任だと思うが。

とはいえ4年後もやることは同じ。

初戦は絶対に負けるな!

である。

それと、メンタルトレーナーを帯同させること。精神的に幼い日本人には効果てきめんだろう。

気持ちで負けない!は大事だが、気合いを手段にしてはいけない。

手段とすべきは、技術・戦術・戦略だ。

きちんとしたチーム・マネジメントを期待したい。  


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