日本代表|イラク戦評
さてさて。
先日行われたW杯最終予選のイラク戦。
ここで勝利すれば、サウジアラビア・オーストラリアとの勝ち点差を3とすることができ、本戦への出場はほぼ決定となる大事な試合。イラクはFIFAランキング100位以下で順当なら勝つべき相手です。しかしながら結果は1-1の引き分けに終わってしまいました。
内容も凡戦といっていいもので、ポジティブな要素は皆無。ただ、この試合でチームの低調さの理由がはっきりしました。それは「監督」の能力です。残念がらハリル監督は代表チームの力を引き出す手腕もセンスもないことが判明してしまいました。
またも右サイド起用の本田
当ブログでは何度も本田の右サイド起用は機能しないことを訴えてきたわけですが、またも繰り返されてしまいました。今の本田には上下移動の走力・体力ともにないので、結果的に右サイドの守備が甘くなり、結果的に失点を招いてしまうことがなぜ問題にならないのか不思議です。
プレースタイルとしても、右サイドでボールを貰ったあとはキープするか、中へカットインするかという感じで、相手から次の動作を読まれてしまっています。縦への選択肢がないサイドの選手は怖くないわけで、その起用には疑問しか湧きません。 *サイドで起用されてしまう本田もつらいところがあるかもしれません。
それにしても、ひとつ前の親善試合(シリア戦)でのインサイドハーフ起用はいったいなんだったのか。もっと言えば、なぜ乾は起用されなかったのか。なぜ久保は左サイドだったのか。これらの明確な理由が見出せません。支離滅裂です。ハリル監督、センスないです。
ちなみに、当ブログでは、前エントリー(日本代表|シリア戦評 - POV-football blog ‐サッカーのミカタ-)の結びでイラク戦の推奨メンバーを紹介していますが、ハリルがWボランチを採用したことくらいは評価できそうです。おそらくアンカーシステムだともっとピンチを招いていたでしょう。 *後半開始時にイラクはサイドいっぱいに張って、Wボランチの脇のスペースを活用する対策を講じてきました。そしてハリルはそれを解決できませんでした。
すべてが後手の交代策
この試合では、井手口・酒井が負傷等での予期せぬ交代を強いられました。そのため戦術的な交代は2回目の「原口→倉田」の余地しかありませんでした。しかしながらこの交代が何かしらの変化をもたらしたわけではありません。
気温が40度近い灼熱の環境で自らパスワークを放棄して縦ポンでリスク回避し続ければ、当然相手ボールを追いかける展開になり、体力も削られます。失点・体力を回避するためには「前進しないポゼッション」が必要だったのですが。
さらにいえば、《いい時間帯での得点→リスク回避の縦ポン→失点》という構図はハリル体制下でずっと続いている構図で、日本人選手の特性がどうやら理解できていないようです。自身の主張のみでカスタマイズすることができない模様。ハリル監督、センスないです。
それでも首位キープ
今回のイラク戦を引き分けた結果、現在の日本代表チームは勝ち点17で単独首位となりました。監督の能力というハンデ付きでの結果と考えれば立派なものですが、残り2戦はオーストラリア・サウジアラビアという強豪なのでひょっとしたら3位に転落ということもあるかもしれません。
これまでの経緯を振り返ってみて、ハリル指揮下ではこれ以上のチーム力の上積みは期待できないと断言していいでしょう。おそらくプランBもCも用意していないはずです。そもそもプランAすらうまくいっていませんし。
つまりハリルが監督である必要性はもはやないと言っていいのです。個人的にはすぐにでも解任して、ひとまず手倉森コーチを昇格させるとかの手段を講じる必要があると思います。このままだと緊張の高まるオーストラリア・サウジアラビア戦で、パニックを起こさないとも限りません。 *個人的には、チームに混乱をもたらしかねない理解不能なメンバーを選択する可能性が高いと思っています。
当ブログは、現行体制下のまま残り2試合を戦った場合、1分け1敗の可能性が高いと予測します(2敗もありえます)。その結果おそらく3位→プレーオフ進出となってしまうのではないかと。W杯出場への道を絶たれるかもしれない、その岐路にあることは間違いないでしょう。
日本サッカー協会は以下の通り現行体制を支持するようですが、暗雲が立ち込めていますね。 試合後厳しい口調も田嶋会長、交代は「考えてない」(日刊スポーツ)
ではでは。
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